Instructor Diary
中山 478m 〜 大峰山 552m
2018/05/29
自宅から自転車で武庫川を北上、宝塚から山に入り、中山、大峰山と繋げ下山した武田尾も武庫川が流れていた。
川下りができれば自宅に戻れるのだが・・・
虚空蔵山 592m 〜 八王子山 496m 〜 大谷山 417m
2018/05/27
5/12蘇武岳の帰りに初めて認識した虚空蔵山。調べて登ってみた。
ゴロゴロ岳 565m 〜 観音山 526m
2018/05/24
北山公園まで自転車で登り、黒川古文化研究所横を通り抜けてゴロゴロ岳へ。
前回はガベノ城、今回は観音山から下山。
観音山から見下ろしていた甲山も北山貯水池から見れば仰ぎ見る事になる。
ゴロゴロ岳 565m 〜 ガベノ城 483m 〜北山植物園
2018/05/19
西宮市最高峰(?住宅街の裏)ゴロゴロ岳
これで毒薬を作れるのか・・・
備前山 797m
2018/05/12
どこが備前山なのかいまいちわかりずらいが、旧名色スキー場のゲレンデ跡をたどった。
大杉山 1007m
2018/05/12
この山の山頂付近にはでっかいでっかい杉が悠然と立っていた。
蘇武岳 1074m
2018/05/12
今年の春はクライミングシューズを履く事ができないので岩はお休み。
時間のできた分、気になるお山をハイキング。
5月はどこの山も新緑が眩しいばかりに美しい。
10年目突入
2018/02/01(木)
BBF Climbing Schoolは発足から満9年を経過し、本日10年目に突入しました。
皆さんいつもありがとうございます!
私自身昨年秋より、継続的なストレッチを本気で取り組み、20年近くこだわっていた振り主体の登りを改め関節を痛めない登り方に変更した事で、また新たなクライミングの奥深さを痛感しながら目標課題へトライし続けています。
やはり、なにがなんでも登り切りたいと思わせてくれる課題に出会える事が上達の鍵のひとつなのでしょう。
好きな課題を見つける旅に出かけ、困難な課題だとしても細やかな目標を立てる事で一つ一つ積み上げながらゴールに近づいてゆく。
完登したら、また出会いを求めて旅に出よう。
今年もよろしくお願いします
ギリシャ カリムノスツアー③
多くの人が滞在の拠点にMasouriマスーリを利用しているようだが、歩いて行くクライミングのメインエリアとなっているのはマスーリから北に延びるArmeosアルメオス周辺の岩場のようだ。
マスーリからだと、2階にジェラート屋(めちゃウマ)のあるマイクのバイク屋からPoetsに向かうアプローチと、10分ほど北のPhiloxenia Hotelの横からG・G(GrandeGrotta)に向かうアプローチの2本がある。
2本とも入口から岩場まで坂道を15分前後登ると岩の取り付きに至る。
岩場は南はPoetsから北のSpartacusまで大まかに分けて10エリアが1枚の壁のようにつらつらと並んでいる。
Poets周辺は傾斜が寝ている壁が多いので、南半分のPoets、Iannis、Kalydna、Ivory Tower、Stankillは偵察だけで今回は登らず。
逆に北の、Spartacus、Spartan Wall、Afternoon、GrandeGrotta、Panoramaをメインに登った。
ついでに、Spartacusから奥に20分ほどのJurassicParkも行ってみたがアップ課題のグレードの激辛さに参ってしまい登ったのは1本だけ。
ちょっと北に離れたアプローチになるが、1日だけOdysseyにも行ってみた。
G・Gのアプローチから15分ほど北に進み涸沢を登り(他人の家の境界塀を歩いてみたが見られたら怒られそう)バイク置き場へ。そっから10分ほどのアプローチ。バイクの無い僕らには遠いので1回ぽっきり。帰りの日なたは辛かった。(9月前半はまだまだ夏の日差しなので、日なたに出ようものなら僕らはクタクタになってしまうほど強烈な暑さだった。)
バイクと言えば、クライマーはやたらレンタルスクーターを乗り回していた。
マスーリ滞在ならどこの岩場に行くのもちょっと離れてるからか、もしくはマスーリ周辺を登り飽きて他のエリアに行く人が多いのか?(南岸の港町でもレンタルバイク屋がたくさんあったし、そもそも住民がバイクに乗りまくってた。島の文化なのかも。)
ストリートはしょっちゅう、ビービー、ビービー、スクーターの走る音と匂いがしていたなあ。
(そんなにみんな乗らなくても、アルメオス周辺のエリアで十分だけど・・・)
僕らは1日だけ遠いエリアに行こうと思いレンタルバイク屋に行ったが、バイクが無かったり、自動車免許だけでは貸せないと断られて諦めました。自動二輪の免許、国際免許証のA欄にハンコが無いと貸してくれないようだ。(店によるのかな?)
僕らが滞在したのは、アルメオスのElena Village。
マスーリの北の端から歩いて10分少々、でも岩のアプローチまでは2分。
GrandeGrottaへ通うならArmeosに滞在するほうがアスファルトを歩く距離が短くて良い。
GrandeGrottaは2時にメイン壁が日なたになってしまうので、ヨレタ日はアプローチを降りたらすぐプール!
最高でした。
ギリシャ カリムノスツアー②Grande Grotta
Grande Grotta
グランデグロッタって読むのかな?Grottaってイタリア語でCave。
スペインサンタリーニャのCova Granと同じ名前のようだ。(covaはカタルーニャ語らしい)
英語でGrate Caveか、Big Caveとなるのか・・・つまり、でっかい洞窟。
この岩場、染み出しが多いようで石灰岩のツララが異常に発達している。
タイのライレイの岩場もそうだが、それ以上にガバガバで、染み出しで濡れていてもしっかりホールディングできるほどえぐれていたり、とにかく持ちやすい。
しかも、コルネも他の岩場に比べてインカットしているものや握りやすいものが多いので登りやすい。
ルート数は少ないが、登ってみると難しさは感じる事なく、ただパワーがどこまで続くか?っていう、アスレチック大会のような課題がほとんどだった。
上部にいけばいくほど、ツララ状のホールドがミサイルのように林立していたり、どっかり座って休めるように横に伸びているものも多数ある。真下なら分かるけれど、なんで横に伸びるのか謎である。
5a(5.6ぐらい)〜8b+(5.14a)までエクステンションを含む23本。
エクステンションを除けばケイブ内は実質10本。(少ないのが残念)
5c+(5.9ぐらい)からコルネに座れ、7a(5.11d)からミサイルとたわむれまず。(5.10cぐらいのムーブ)
通常のクライミングとはかけ離れているが、ここでしか味わえない印象深いカリムノスでは絶対に登るべきエリア。
ギリシャ カリムノスツアー①
Kalymnos(カリムノス)島
アテネから飛行機で実質30分ほどの距離、すぐそばはトルコとの国境。
そんなエーゲ海の東の端の小島が、岩だらけクライミング三昧のリゾート天国。
5,6年前から周りのクライマーが度々訪れていたが易しい課題が豊富ということを聞いて、自分は老後の楽しみにしようと思っていた。が、しかし、フレンチグレードの7台は当たり前で、8台も一杯あるらしい。これは、今のうちに訪れておかなければ登れなくなるという事で、今年はスペインをお休みにしてギリシャ初上陸となりました。
大阪→東京→ドーハ→アテネ→コス島(飛行機4便)コス島泊
コス島→カリムノス島:高速船で30分8.5€ユーロ(フェリーなら1時間くらい?7€)
港→マスーリ(TAXIで20分ほど。17€)
僕らは家を出てから目的のホテルに入るまでが47時間。
今回はのんびり行程だったが、タイトに移動すれば30時間少々で行けそう。
それにしても、このカリムノス島・・・木がほとんど生えていない。
グレー一色(石灰岩)。
つまり岩島。
今まで見た事が無い。
まさにクライミングをしろと言わんばかり。
船でPothiaって町からMasouri(マスーリ)まで意外と町が連なっていて、この岩島で何を糧にたくさんの人が住めるのか不思議だった。
マスーリは西海岸の小さなリゾート地。(ホントは小さいストリート(笑)
ホテル、アパート、Studio等々宿と、レストラン(taberna)、カフェ、そしてレンタルバイク屋が所せましと何軒も連なっている。
僕らは町外れのホテルに滞在して、岩のアプローチ入口まで2分。エリアまで坂道を15分。
そして、ここに最大の魅力満載エリア”Grande Grotta”があった。
(Wi-Fi環境が良くない為、長文も打てないので後日に、)つづく・・・
GW 鳳来2017③
2017/04/28(金)〜05/07(日)
できるだけ平日に登るために一日早くGWツアーに出発。
当初は全部で11日間の予定でしたが、疲労の蓄積の為10日間に短縮。
今までにないほど天気の続いたGW、2日ほど短時間の小雨も降ったが登りに影響無し。
ところで、人の少ない平日にできるだけ登ろうと考えていたが・・・休日もクライマーは少なかった。
常に岩場は閑散としていたような。
気温は全体的に低め。湿度も低め。
つまり、超ベストコンディション。
その好条件の中、パートナーはツアー2日目にして目標をクリア!
レッドポイント態勢に入っていなかったのに、突然の完登に周りも僕もビックリ!特に本人が驚いていた。
2日登って1日休み。
そんなイメージで11日で8日登れるかな?と、考えていたのは大きな間違い。
登り4日目のアプローチ上で、あまりの疲労に急遽レスト。
連続登りは最初の2日間だけで、後は一日おきのクライミング。
結局6日間の登りとなったが、最終的に疲労困憊。
僕の目標課題の完登にはあと何日か必要だが、やっと先シーズンの終わりの最高到達点まで戻す事が出来た。
早く鳳来に戻りたい!
鳳来 2017-②
2017/04/22(土)
先週の桜はほとんど散り、新緑達が葉を広げ出したので色が変わっていた鳳来エリア。
この日、鬼、ハイカラ岩共にクライマーは少なく平日のような静けさだった。
2017/04/23(日)
翌日は常連や、たまに来る人達も増え良い感じの賑わい。
いつも見ていた人に会えるとなんだかホッとする。
二日間共岩のコンディションは最高。
少し肌寒く感じる時間帯もあったが登りにはBest!
僕の体は作り上げ真っ最中なのでGoalは当分お預け。
順調な仕上がり具合に満足な二日間だった。
鳳来 2017-①
2017年4月
天候、気温の落ち着いた週末だったので、やっと2017年初めて鬼岩に行く事ができた。
昨年秋、故障により永らく放置していた課題にトライ開始。
10、11月と、全然できなかったムーブが徐々にできていく感覚が楽しくて仕方なかった。
講習中でもスキをみつけてトライさせてもらったり、寒くても12月も行ってみたり。
秋、レッドポイントするまで鳳来の記事を封印していたのですが、残念ながら時間切れでシーズンまたぎとなってしまった。
そして、やっと春になりました!
久々のトライは全然ダメでしたが、また再開できることが嬉しい。
たくさんの木々が芽吹く寸前のこの時期、色んなパワーが溢れている自然の中は最高!
やっぱり岩はええわあ。
2016-2017スペイン冬ツアー
2016/12/16〜2017/01/09
3年連続、冬のスペインツアー。
前回に引き続き、Santa Linya(サンタリーニャ)に近いVilanova de la Sal(ヴィラノヴァデラサル)を拠点に3週間を過ごした。
今回のテーマは、周辺の岩場をできるだけ行ってみる事。
なぜなら、昨年は3週間でほぼひとつの岩場Cova Gran(コヴァグラン)+アップの為のFutbolin(フットボーリン)しか行かなかったので、今回は周りの岩場を見てみる事にした。
今回訪れた岩場
Futbolin(フットボーリン)・・・初中級アップエリア
Cova Gran(コヴァグラン)・・・でっかいケイブ
Ager(アジェール)・・・気持ち良いシチュエーションだがアルパイン風。ほぼ垂壁。
Terradets(テラデッツ)・・・ブルーシャス。ツルツルコルネ(笑
Tartareu(タルタレウ)・・・この時期は朝しか日が当たらず、昼からは寒すぎ。
Os de Balaguer(オスデバラゲル)・・・見学でも霧で見えず。いずれまた。
Santa Ana(サンタアナ)・・・見学。ダムのそばで電線いっぱいでmmm、アルパインっぽいのからボルダーっぽいのまで。
Camarasa(カマラッサ)・・・たくさんあるエリアのうちの、新しい冬の初中級エリア。
結論、やはりCova Granが一番暖かく、課題もおもしろい!
当然といえば、当然か。
今期は、一週目はいつものように暖かかったのだが、二週目辺りからガスの発生率が高かったり、気温がとにかく低い日が多かった。初めてきた年も前半はガスに悩まされたが、今期はそれ以上に厳しく感じる日が多かった。
車で近くの高台まで行くと、いつも良い天気なのだけれど、岩場は雲海の下。
まあ仕方ないのでレストでは観光をしっかり満喫。
モンセラット(のこぎり山)
ピカソ美術館
ボケリア市場
グエル邸
他にも色々ドライブ
結局、ラスト2日前に本来の暖かさを感じながら登る事ができたが、今後はこの時期のツアーを検討するべき気候でした。
寒いと嫌になっちゃうけれど、暖かいと最高なので困ってしまう(笑
スペインツアー Rodellar 2016帰国
23日間のツアーが終了。
昨夜帰国しました。
最終日は、毎日オンサイト目標はかろうじて低めのグレードが残っていたので達成!
グレードは低めだが、内容は辛かったのでOSできてほっとした(笑
目標課題は、良いコンディションで出した3便目で最高到達点を超える事ができた。
しかし、あと4手。痺れて体が動かない。強引に動いてフォール。
力不足。
最終5便目は夕暮れ。
もう、よく見えないけれど、必死のパッチで送り出す手は、持つべきホールドにも届かず、手前の悪い突起にしがみつき、それでも離さずにジリジリ手を進める。泥臭く汗臭いトライは、最高到達点にはほど遠かったが、できるムーブもできなくなるほどの回収便。30代の頃を思い出すほど出し切った。
撤収は真っ暗でヘッドランプを出して暗い岩場を後に。
昔はいつも終了時刻は日没サスペンデッドだったのに、年のせいか明るいうちから切り上げる事がほとんどになってしまった。
登れなかったら、暗くなるまでもう1便!
これ、やっぱりええなあ!
(滅多にする気になれんけど。)
二年半前に、「故障を気にしてチマチマ登るのはやめて、体が壊れるまで登ろう!」
と、登りたい課題をとことん登ったら、ほんとに壊れて、半年間登れなくなった。
その後はおっかなびっくりのクライミングが続いているが、今年のテーマはセルフケア。
1月以来の強度の高いクライミングを、壊れないように、壊れないように、あの手、この手を尽くしながら、様子をみつつ行った。
最終日は疲れも溜まっていたので、そろそろヤバイかな?と思いつつ、ヒートアップしてしまうと体の事も忘れ出し切った。
が、故障カ所や痛みが増大する気配は無い。
大満足。
(登れていれば更に満足。)
今回は写真も殆ど撮らず、人の登りも見ず、そんなに飲まず、
ただ登り、ただ寝た。
なんだか他の事に興味が湧かなかった。
ただただ、登りが最高に楽しかった!!!
さあ、秋からのクライミングも楽しみだあ!
スペインツアー Rodellar 2016②
あっという間に3週間が経とうとしている。
今年のRodellarは昨年より夏が長いのかもしれない。
去年の同じ時期、紅葉が進んでキャンプ場は黄色一色に染まっていたが、今年はまだ緑が多い。
その分、快晴も多いのだが気温的にクライミングに適しているのかどうかは定かではない。
ただ、僕にとっては裸で登れる気候が大好きなので最適な状態ではある。
今年の目標は毎日オンサイト(初見で登り切る)すること。
Rodellarは、ほんとにルートが沢山あるので成せる事なのだが、グレードは高くても低くても良いので毎日新しい課題を登ることを目標にした。
去年の40本とまではいかないが、なんとか10日間毎回オンサイトして新たに25本近いルートを登ることができた。
ただし、難度の高い目標課題は最終日まで持ち越しとなった。
ところで、隣のバンガローに住んでいるヨネちゃん。
今年は例年以上の筋肉増強&脂肪撃退を果たし、こんな肉体に変化した。
北斗の拳に出てくる肉体は、実際に有り得ることを知った。
スゴイ!
ところで、ところで、僕ら夫婦の超お気に入りエリアは、Aquest any si
(カタルニャ語で、今年の場合は・・・という意味らしい。)
なんだか、教会の聖堂のような形状で、尚且つ暑すぎず、寒すぎず心地よい。
去年からたまたま夫婦揃って気になる課題をやり続けてきた。
色んな課題を触りつつ、結局ここに行きつく。
あ、好きなんやなあ・・・と、つくづく思った。
明日は、最後のクライミング日。
精一杯登ろう。
スペインツアー Rodellar 2016①
秋のスペインツアー
一年前に訪れ心底気に入ったRodellar(ロデヤール)。
アラゴン州ウエスカ県にある小さな村。
標高750m前後、ラ・シエラ・イ・カニョネス・デ・グアラ自然公園(Parque Natural de la Sierra y Cañones de Guara)内の渓谷沿いに広がるクライマーズ天国。
昨年はアクシデントに見舞われたが、今回は初日に無事にCamping El Puenteに到着。
翌日からマニアックなエリア探索。
低いグレードでも登れないものは登れない(笑
昨年は40本のルートを登ったが、今回も知らないルートをメインに毎日オンサイトが目標。
今年の夏は異常に暑かったようで、一週目は残暑が厳しく日中は日陰を探したが、朝晩の冷え込みはさすがスペイン。
日本の熱帯夜が嘘のように快適!
クライミング3日目には、7c+(5.13a)、7b(5.12b)を触ってからの去年の課題8a(5.13b)をトライ。
去年苦労していたムーブが一発でできて上機嫌。(この日が一番元気だった(笑 )
滞在5日目から季節も完全に秋に変わったようで登りやすくなってきた。
が、しかし、日陰は寒いとボヤきながら日なたは暑いので、結局上裸で久々に7a+(5.12a)をマスターオンサイトした日から・・・
疲労感が高まり、風邪っぽいので丸一日寝倒したりもしてみた。
今回はレスト日はレストらしく過ごして遠出をしないことにした。
日々の食材の買い出しもキャンプ場内で済ませ、一時間離れた街Huescaへは運転が疲れるので、一度だけにとどめている。
ツアー恒例のチョコクッキーを控え、前回のツアーで大いに飲んだワインも控えてみている。
ビールも含めて酒量が格段に減っている。
それでも、美味しいものは一杯あるので登った日は大いに食べる。
それにしてもRodellar、ほんとに気持ちが良い。
ヨーロッパの各地からクライマーが訪れ、今週は日本のクライマーも最大17人ほど各宿にちらばりながら滞在していた。
10年以上前は、7、8月の夏の岩場として日本から訪れていた人も多かったようだが、近年の暑さのせいか9月後半がBestになりつつあるのかもしれない。
明日からは最終週。
まだまだやりたいルートは尽きないけれど、できる事、やりたい事をコツコツしていくしかない。
ツアーに出るたび思う、時が一瞬のように過ぎ去る。
さあ、今日も色んなムーブを想像して寝よう。
鳳来・鬼岩 事故による教訓
日本フリークライミング協会(JFA)や山渓CLIMBING-netでも報じられていますが、
2016年5月2日(月)、5日(木)に相次いで愛知県新城市鳳来、鬼岩にて二件の墜落に伴う頭部への怪我、
それぞれヘリコプター搬送という事故が起こりました。
私はその時期に10日間の鳳来ツアーに行っており、2日(月)の墜落をまのあたりにし、事後対応を行いました。
5日(木)はレストの為、事故後下山したクライマーから事故の話を聞き驚きました。。
二件の事故は誰にでも起こりうる可能性を感じますが、ヘルメットをしていることで怪我の程度は軽くなっていたことと想像できます。(手繰り落ちや、足の引っ掛け等は各々細心の注意を払い意識を高め、技術を高める事で防ぐしかないでしょう。もちろん、自分の状態、岩の状態の判断能力も大切ですね。)
ヘリ搬送時にやるせなかった事。
岩場中のクライマーが救助に当たり、担架にて安全な河原に移動できましたが、
119番通報ヘリコプター要請により30分程で鬼岩上空までヘリが飛来したものの、我々の地点を認識できなかったようで2度通過して遠のいてしまいました。
通過後30分ほど後に飛来して、何度も周囲を探索してやっと我々の場所を特定していただけました。
トータルで1時間ほどかかったようです。
3日後の搬送は、同じ場所であるものの、ヘリ等の救急隊の担当者が変わっていたようで、同じように場所の特定に時間が掛かり、挙句燃料切れの為給油に引き返したそうです。トータル3時間ほど経過したと伺いました。
結果的には2件の事故者共一刻を争う負傷ではなく、頭部の怪我の回復も一カ月経過しお二人とも良好なようで安心しました。一人の方は先日鬼岩まで快気祝いに元気なお姿を見せに来られていました。
しかし、一件目の事故直後は命の危険を感じていた僕らにとって、通過を繰り返すヘリが悲しくて、やるせない思いで一杯でした。(本当に1分でも1秒でも早く治療が必要だと思い願っていました。)
この出来事を踏まえて、鬼岩からハイカラ岩に向かう広場にあるハイキング看板表裏に、
座標を明示しました。(ホウヒハング側)
救急担架取り扱い説明書にも記入してあります。
北緯 35.0350
東経 137.6637
(共に小数点以下は10進法です。60進法ではありませんのでご注意ください)
これは鬼岩南東側基部の座標です。ヘリ搬送ピックアップポイントが傍の河原で行われる事が多いのでN氏にGPSにて測定していただきました。
今後、ヘリ要請する場合は北緯、東経座標を伝えて頂ければ幸いです。
連続ヘリ要請を受けて地元新城警察署が鬼岩周辺に2カ所、看板を設置してくださいました。
以下赤文字は看板に書かれている全文です。
鬼岩で2件の滑落事故発生!!
クライマーの方へお願い
一歩間違えれば命の危険も!!
ヘルメットの着用等
安全対策を徹底して下さい
愛知県新城警察署
看板には警告ではなく、
クライマーの方へのお願い・・・
と書かれています。
すごく暖かいメッセージだと思いました。
これは、事故を起こしたから岩場を閉鎖するというメッセージではなく、自分の命は自分で守ろうというメッセージだと感じています。(事故後地元駐在所の方が、怪我に懲りて鳳来に来ないなんて思わずに、元気になったら又来て下さい!という言葉もいただいたそうです。)
但し、私個人としては、今回の事故が、警告だと感じています。
事故後はヘリコプターだけでなく、麓から担架や応急セットを持った救急隊員が走って現場に向かい、乳岩駐車場には消防車、救急車、パトカー、対策本部ばりにテーブルを設置し地元の役員さん達も駆けつけ事故の無事を願い対応してくださっていました。数年前のハイカーの事故の時に遭遇した時も数十人態勢でした。
一たび山での事故が起きると、たくさんの人々が駆けつけてくれます。
鬼岩はアプローチに1時間を要し、救助の困難なエリアだという事を再認識しました。
看板には、
ヘルメット着用等の安全対策を徹底して下さい・・・
と、書かれていましたが、ヘルメットを被る事だけではいけないと指摘してくれたクライマーもいます。
一般の感覚では、なぜ危険行為であるクライミングでヘルメットを被らないのだろう?と思われる方も多いかもしれません。
私も登りにくい、カッコ悪いという思いで17年間フリークライミングではヘルメットを常用していませんでしたが、鬼岩という立地条件、観客席という危険性等の色んな要素から、人に迷惑を掛けないためにヘルメットを被ろうと思いました。
(私達は夫婦で鬼岩、特にメインウォールでの危険を再認識し、ヘルメットを着用するようになりました。その他にもヘルメットを着用しだした常連の方も2名おられます。)
ただ、ヘルメットを被るべきだと人に強制できない思いもあります。
フリークライミングはあらゆる物からの解放であり、危険に臨む時も、自己の体力、技術、精神力を鍛え上げる事で、無事に登攀を行う。その課題の危険性を超えた時に本当の解放を勝ちとる事ができると思うからです。
安全第一ならば、フリーソロは論外、クライミング自体成立しなくなってしまいそうです。
私はヘルメット着用の判断は個人に委ねられるべきだと思っています。
そして、大事なことはクライミングは常に危険行為であるという緊張感だと思っています。
基本的な安全技術、確認、声かけ、墜落態勢、確保技術
これらは常に意識して向上心を持って取り組まないと、危険はすぐに表面化してしまいます。
経験の少ない方へのアドバイスも優しく丁寧に相手の事を思って行わないと、すぐにケンカになってしまうのが日本の岩場でよく見られる光景です。逆切れされるからといって見てみぬフリのなんと多い事か!
(言葉選びの難しさを感じさせられますが、相手の為に丁寧にアドバイスしたいものです。そうする事で相手も理解してもらいやすく、いずれ岩場や自分の為になるとも思います。)
加えて、メインウォール観覧席での落石も頻発しているので観覧席にも座らないように意識を変えました。
万が一墜落者がグランドフォールした場合、観覧者に激突する恐れもあります。
仲間を応援している間や、オブザベーションに夢中になっている間に、他の課題に登攀中のクライマーが自分の真上に居ても気づいていない方が多数おられます。
先日はドントストップザカーニバル9pin目でのフォールでクライマーが壁に足をついた際、観覧席に落石、事なきを得ましたが直前まで観覧者が居た場所でした。
万が一当たると、簡単に死にます。
何より危険なのはメインウォールのビレイゾーンと通路が同じ場所である為、ビレイヤーとの会話が非常に多い事です。
ビレイヤーに話しかける無頓着な状態。(私も度々会話してしまいます。)
ビレイヤーが集中してクライマーのコールを聞こうとしても、聞き取れないほどの周囲でのおしゃべり。
意識あるクライマーも、過密時(特に朝のアップ時)は意識が飛んでしまう程の異常空間。
私は混雑時にメインウォールに入るのを辞めました。
私は鬼岩が大好きですが、集団心理により緊張感の無くなってしまう鬼岩を恐ろしく感じます。
是非、今一度クライミングの持つ危険性、スリル、そして緊張感、高揚感、素晴らしさを感じていただければ、より良い安全対策を行う事ができるのではないでしょうか。
みんなが意識を高く持てば、看板も必要の無い日が来ると思っています。
鳳来 2016春
2016春の鳳来は自分にとってぎっくり腰からの復活、基礎体力を取り戻すためのトレーニングの場となりました。
それだけでなく、複数の事故から色々と考えを巡らせる機会を与えてもらいました。
4月
9(土)〜10(日)鬼岩 留年5.11d登れず(泣
15(金)〜16(土)鬼岩 留年5.11d登れた!
23(土)〜24(日)鬼岩 大顔ライン5.11d登れず。
28(木)ツアー出発直前にプチギックリ腰再発(泣
29(金)〜5/8(日)10日間ツアー
30(土)鬼岩 桃太郎5.10a敗退
5月
2(月)鬼岩 Mさん卒業にてグランドフォール 事故ヘリ搬送手伝い
3(火)鬼岩 大顔ライン レッドポイント
5(木)レスト Cちゃん禁セプにて頭部への怪我 ヘリ搬送の報を聞く
6(金)鬼岩 桃太郎1本のみ登れた
8(日)鬼岩 卒業登れず
13(金)鬼岩 よい子5.11cレッドポイント、DSC5.13b入口まで登る気になった!
14(土)ガンコ岩 アウトドアスクール
15(日)鬼岩 アウトドアスクール
21(土)〜22(日)鬼岩 ホウヒハング5.10b/cオンサイト、なめくじ5.12a登れず
28(土)〜29(日)鬼岩 なめくじレッドポイント
6月
4(土)鬼岩 卒業5.12bリピート成功、DSCへのムーブ力確認
5(日)は雨の為早朝に撤収。
これにて春らしい鳳来は終わりを告げ、梅雨真っ只中突入。
意外と梅雨は気温が上がり切らない日もあるのでまだまだシーズン継続中。
そして夏の鳳来へ向かいだす。