ステップアップ33期 第4回

2018-07-27

2018/07/26(木)
夕立のお蔭か酷暑が一息ついたのか、GRなんば店さんのリードエリアも先週よりエアコンが効いていた。
今回は先週より涼しいお蔭もあり、何よりお二人ともリードのチャレンジを続けてくれた事により、全てリードとなりました。お蔭で恐怖心を見つめ直すいい機会を得ました。

まずは、メインウォールを2回ずつトライ。
Sさんの5.11a/bは、細かいホールドの持久力を必要とするようです。
Tちゃんの2本の5.10aは恐怖心の克服が必要。

力を付けるには、コツコツ登り込むトレーニング等で時間を掛けて解決しましょう。
恐怖心の克服は、時間では解決できないような気もしますし、人それぞれ怖さは違っています。



そこで、ちょっと恐怖心のお話。
  
 恐怖心は命を守るうえでとても正常な防御本能です。
 
 恐怖心が無くなるのはある意味危険です。
 そこで、対応力を身に付ける事で危険を回避して恐怖に感じる場面を減らす。
 クライミングでは、そのリミッターを少しずつ上げていく、許容範囲を広げていく感じですね。
 
 例えば、
 初めて自転車に乗った時すぐにこけてしまうので怖さのあまり思い切りこげなかった人も多いでしょう。
 何度もトライしてバランスをつかんだり、恐怖心を減らす事で、
 勢いよく踏み込み徐々に安定して乗る事ができるようになる。
 一度感覚をつかんだら恐怖心は消えてゆきますよね。

 僕も、怖いと思った瞬間から力が入り、バランスが崩れ一気に消耗して力尽きてしまいます。
 よく自分に言い聞かせていたのは、たとえそこが5mでも10mの場所でも、
 「大丈夫、ボルダーボルダー」
 「地上から50cm、50cm」
 と、声に出して言っていました。

 それでも、怖いものは怖い。
 じゃあ、どうすれば?

 恐怖心を克服するには力をつける事で恐怖心を払拭する、と言われたりします。

 確かに、僕自身力が付いたことで恐怖心を凌駕してきたような気もします。
 やはり、時間を掛けて地道に力をつける事も必要。

 でも、感覚の問題でもあるので、まずはなぜ怖いのか。何が怖いのかを見極めたいですね。

 自分は何ができるのか?
 少しずつ、怖い度合の低いものからチャレンジして、慣らしてゆく
 トップロープ等を駆使して同じ課題でもメンタルの強度を下げてこなす
 落ちる練習をして、落ちても危なくない事を知る
 クリップを素早くできるように毎日練習する
 足使いを意識して技術を高めて、滑りそうなスタンスでも安定させる
 ムーブ技術を高め、バランス感覚をつかむ
 登り込む事で力をつける

 自分を知る事と、恐怖の正体を見極める客観性、必要なものを知る
 これがとても大切

 結局、コツコツたくさんの経験が必要である事は間違いないようです。
: 

今は怖くて登れない事が悔しく感じていても、実はこの恐怖心や悔しさがクライミングを面白く感じさせてくれる大事な要素です。
怖くないとできる事は多いのですが、ちょっと怖いけれど勇気を振り絞り、乗り越えた時の喜びはリードクライミングの醍醐味だと僕は感じています。(めっちゃ怖い事はやめときましょう)
トップロープは安全で楽しいのですが、リードで登れた時の喜びを超える事が無いようにも思っています。

リードクライミングの大事なエッセンスである恐怖心と仲良く付き合いコントロールしてゆく事で、クライミングの世界は深みを増してゆきますよ〜!



そして、3トライ目は視点を変えて、壁も変えて、それぞれ違う課題にチャレンジ。

Sさんは、スクール参加当初の目標だったルーフ課題を2テンションながら初めてゴールまで到達。
あきらかに、Sさんは4年前より恐怖心を克服していますね!

Tちゃんは、トラバース気味の5.10bをじっくり観察してもらい、心の準備をして一撃!
苦しい場面もありながら、一生懸命レストして自分を落ち着かせて乗り越えた感じがありました。

お二人とも気持ちの入った良い登りでしたね!





Sさんもめっちゃ怖がり、実は僕もめっちゃくちゃ怖がり。
コツコツ克服してゆくと、楽しくてやめられないのがクライミングなんですよね〜(笑

この写真貸切みたい。・・・周りにたくさんクライマーおられますけどね。

 

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