スペインツアー
2019スペインツアーReport 4/4
2019/10/31
I send it,El Delfin7c+
本日10月31日ハロウィンの日に、Theイルカ5.13a登れました!
大雨の後染み出したホールドを拭きふきトライしながら、まさかまさか乾くまで8日間を要したけれど、、、
今の僕にとって大事なことを気づかさせてくれる素敵な課題となりました。
思いのほか時間を要したこの課題・・・振り返ると自分はこの課題、数便で登れるだろうと決めつけナメてたような気がします。
そして4年半故障に次ぐ故障を重ねながら、このグレードに返り咲く事ができてとても嬉しい。
HARUさんが9月の短期間で、あの体重で(笑)この課題を完登されて帰ったこともとても尊敬します!それは自分自身苦労して登り切って感じる思いです。
昨年は登れない体で過去にオンサイトした課題すら登れないていたらくで宿題を大量生産しましたが、今年は山積させた13課題の宿題を二カ月掛けてコツコツと登り12課題片づける事ができました。
残る一課題は僕にとって未知の領域です。その領域に明日からチャレンジしていきます!
今日登り切って思うのは、やっぱりクライミングは最高や!
photo by Yoann Segalen
2019スペインツアーReport 3/4
2019/11/23
スペインツアー2019
81日目 レスト
4台目のレンタカーを借りにバルセロナへ。
28日を超えると料金が跳ね上がるので4週間ごとに乗り換えてきた、苦肉の経済策。
カタルーニャのデモ騒動のせいか、観光客が激減しているのかわからないが、今回はレンタカー基本料金が一日200円台まで暴落していた!
3台続けて色違いのHyundai i10だったので4台目もi10と思いきや・・・乗り込もうとすると洗浄用ボトルが置きっ放しのうえリヤシートが洗浄剤か何かで濡れていたので急遽車をチェンジしてもらい、最後はNissan Micra。
サグラダファミリア教会は去年より更に本体の塔の工事が進み100年ほど主役だった4本の塔(生誕のファサード)が霞んで見えてしまう。悲しいやら嬉しいやら。
1882年着工、僕が初めて知った1980年代には着工から完成まで200年以上かかると噂されていたが・・・
2026年完成予定、めちゃめちゃ楽しみ。
2019スペインツアーReport 2/4
2019/09/30
スペインクライミングツアー25日目(Climbing day 14)
久しぶりに5.12dを登れた。(実に2年8か月ぶり)
Lany que be tambe 7c 30m
I send it.
隣ではWilliamが同時に7c+をRP!
その前にNaraさんもCaprichos de Lujuria7b RPしていたので今日はWillが言った通り、
Today is Asian Red Point Day!!!
(因みにWilliamは台湾出身、Naraさんは日本人)
そういえば、2019スペインツアーReport 1/4
2019年9月~12月にかけて3カ月のクライミングツアー
このツアーで新たに持って行ったパソコンの相性が悪く、このホームページに一切アクセスできず、Facebookでの情報更新だけとなっていた。
帰国後、激しい腰痛におそわれ、ホームページを更新する気になれず、そのままコロナ騒ぎになだれ込んだ。9カ月前の情報であるが、記録として過去のFacebook記事や写真の抜粋をしていきます。
2019/09/05
2019スペインRodellarツアー始まりました。
昨日、初めてブリティッシュエアウェイズを使いロンドン経由で夜10時にバルセロナ入り。まるで研修センターのようなHostelで宿泊。
明けて本日、新規格安店Record Goでレンタカーを借りて先ほどCamping El Puenteに到着。
Finaもとっても元気!
昨年米山家が住んでいたバンガロー№7に3年振りに投宿。
昨年は宿題を山積みにして帰ったけれど、今年はガッツリ登りこんで準備してきたので片っ端から片づけたい!!!
ちょっぴり暑い気もするけれど明日からのクライミングが超楽しみ。
2019/09/08
昨日は最初のレスト日。
Huescaへ買い物に行く前にモンセさんとお母さんに会う事ができて、お二人とも元気そうでなにより!
さてさて、今回二日登って各エリアを偵察してみたけれど、今年のRodellarは当たり年かも!?
夏の猛暑のお陰か雨が殆ど降っていないらしく渡渉もラクチン。なのに現在はとても涼しく、朝は気温が7℃まで下がり寒いぐらい。
なにより、どこのエリアも濡れてもいなければ染み出しも全くない。去年濡れまくっていたSurgenciaも、Aquesto Ani Siも、Gran Bovedaも、一滴もしたたっていないのでカラッカラッ!
こんなに乾いて涼しい9月頭のRodellarは初めての経験。
あとは、体が仕上がれば言うこと無し!(笑
スペインRodellarクライミングツアー2018
2018/09/05(水)〜
2年振りにRodellarの岩場にやってきた。都合3回目。
今年はいつもと違い、二カ月近いツアーなのである。
しかもいつもと違い、岩を8ヶ月登らず体重増加甚だしい状態でのスタートを迎えた。
最初の一カ月は、とてもとても贅沢なリハビリクライミング。
後半からはペースを上げてゆこう。→(結局最後までのんびりクライミングツアーとなりました(笑)
スペインツアー Rodellar 2016帰国
23日間のツアーが終了。
昨夜帰国しました。
最終日は、毎日オンサイト目標はかろうじて低めのグレードが残っていたので達成!
グレードは低めだが、内容は辛かったのでOSできてほっとした(笑
目標課題は、良いコンディションで出した3便目で最高到達点を超える事ができた。
しかし、あと4手。痺れて体が動かない。強引に動いてフォール。
力不足。
最終5便目は夕暮れ。
もう、よく見えないけれど、必死のパッチで送り出す手は、持つべきホールドにも届かず、手前の悪い突起にしがみつき、それでも離さずにジリジリ手を進める。泥臭く汗臭いトライは、最高到達点にはほど遠かったが、できるムーブもできなくなるほどの回収便。30代の頃を思い出すほど出し切った。
撤収は真っ暗でヘッドランプを出して暗い岩場を後に。
昔はいつも終了時刻は日没サスペンデッドだったのに、年のせいか明るいうちから切り上げる事がほとんどになってしまった。
登れなかったら、暗くなるまでもう1便!
これ、やっぱりええなあ!
(滅多にする気になれんけど。)
二年半前に、「故障を気にしてチマチマ登るのはやめて、体が壊れるまで登ろう!」
と、登りたい課題をとことん登ったら、ほんとに壊れて、半年間登れなくなった。
その後はおっかなびっくりのクライミングが続いているが、今年のテーマはセルフケア。
1月以来の強度の高いクライミングを、壊れないように、壊れないように、あの手、この手を尽くしながら、様子をみつつ行った。
最終日は疲れも溜まっていたので、そろそろヤバイかな?と思いつつ、ヒートアップしてしまうと体の事も忘れ出し切った。
が、故障カ所や痛みが増大する気配は無い。
大満足。
(登れていれば更に満足。)
今回は写真も殆ど撮らず、人の登りも見ず、そんなに飲まず、
ただ登り、ただ寝た。
なんだか他の事に興味が湧かなかった。
ただただ、登りが最高に楽しかった!!!
さあ、秋からのクライミングも楽しみだあ!
スペインツアー Rodellar 2016②
あっという間に3週間が経とうとしている。
今年のRodellarは昨年より夏が長いのかもしれない。
去年の同じ時期、紅葉が進んでキャンプ場は黄色一色に染まっていたが、今年はまだ緑が多い。
その分、快晴も多いのだが気温的にクライミングに適しているのかどうかは定かではない。
ただ、僕にとっては裸で登れる気候が大好きなので最適な状態ではある。
今年の目標は毎日オンサイト(初見で登り切る)すること。
Rodellarは、ほんとにルートが沢山あるので成せる事なのだが、グレードは高くても低くても良いので毎日新しい課題を登ることを目標にした。
去年の40本とまではいかないが、なんとか10日間毎回オンサイトして新たに25本近いルートを登ることができた。
ただし、難度の高い目標課題は最終日まで持ち越しとなった。
ところで、隣のバンガローに住んでいるヨネちゃん。
今年は例年以上の筋肉増強&脂肪撃退を果たし、こんな肉体に変化した。
北斗の拳に出てくる肉体は、実際に有り得ることを知った。
スゴイ!
ところで、ところで、僕ら夫婦の超お気に入りエリアは、Aquest any si
(カタルニャ語で、今年の場合は・・・という意味らしい。)
なんだか、教会の聖堂のような形状で、尚且つ暑すぎず、寒すぎず心地よい。
去年からたまたま夫婦揃って気になる課題をやり続けてきた。
色んな課題を触りつつ、結局ここに行きつく。
あ、好きなんやなあ・・・と、つくづく思った。
明日は、最後のクライミング日。
精一杯登ろう。
スペインツアー Rodellar 2016①
秋のスペインツアー
一年前に訪れ心底気に入ったRodellar(ロデヤール)。
アラゴン州ウエスカ県にある小さな村。
標高750m前後、ラ・シエラ・イ・カニョネス・デ・グアラ自然公園(Parque Natural de la Sierra y Cañones de Guara)内の渓谷沿いに広がるクライマーズ天国。
昨年はアクシデントに見舞われたが、今回は初日に無事にCamping El Puenteに到着。
翌日からマニアックなエリア探索。
低いグレードでも登れないものは登れない(笑
昨年は40本のルートを登ったが、今回も知らないルートをメインに毎日オンサイトが目標。
今年の夏は異常に暑かったようで、一週目は残暑が厳しく日中は日陰を探したが、朝晩の冷え込みはさすがスペイン。
日本の熱帯夜が嘘のように快適!
クライミング3日目には、7c+(5.13a)、7b(5.12b)を触ってからの去年の課題8a(5.13b)をトライ。
去年苦労していたムーブが一発でできて上機嫌。(この日が一番元気だった(笑 )
滞在5日目から季節も完全に秋に変わったようで登りやすくなってきた。
が、しかし、日陰は寒いとボヤきながら日なたは暑いので、結局上裸で久々に7a+(5.12a)をマスターオンサイトした日から・・・
疲労感が高まり、風邪っぽいので丸一日寝倒したりもしてみた。
今回はレスト日はレストらしく過ごして遠出をしないことにした。
日々の食材の買い出しもキャンプ場内で済ませ、一時間離れた街Huescaへは運転が疲れるので、一度だけにとどめている。
ツアー恒例のチョコクッキーを控え、前回のツアーで大いに飲んだワインも控えてみている。
ビールも含めて酒量が格段に減っている。
それでも、美味しいものは一杯あるので登った日は大いに食べる。
それにしてもRodellar、ほんとに気持ちが良い。
ヨーロッパの各地からクライマーが訪れ、今週は日本のクライマーも最大17人ほど各宿にちらばりながら滞在していた。
10年以上前は、7、8月の夏の岩場として日本から訪れていた人も多かったようだが、近年の暑さのせいか9月後半がBestになりつつあるのかもしれない。
明日からは最終週。
まだまだやりたいルートは尽きないけれど、できる事、やりたい事をコツコツしていくしかない。
ツアーに出るたび思う、時が一瞬のように過ぎ去る。
さあ、今日も色んなムーブを想像して寝よう。
スペインツアー2015〜16 ⑤
あっという間の23日間。
今回のツアーは秋からの肘痛に伴う登り込み不足。
わかっていたけれど惨敗。
3月のツアーであと一歩の課題を狙ったが、登れていた前半部分の7b+(5.12)cセクションが最終日までできなかった。
あきらかに筋力不足、集中力不足、体重増加などなど・・・
でも、最終日の朝やっとイメージが整い、意気揚々と岩場へ!
イメージ通り苦手セクションをクリアして3月に迫る状態まで取り戻す事が出来た。
しかし、この1本で体は悲鳴をあげ、ここでタイムアウト!
この岩場は準備だけで3週間を必要とするんだなあ・・・(泣
Y夫妻が毎年3ヶ月掛ける意味を体で知りました!(笑
9月のRodellarツアーでは40本の完登を経験できたが、今回のSanta Linyaは5本。
状況、内容の違いはあるけれど振り返ると凄まじいほどに登れていない(笑
登る事の経験値は日数ほどには積み上げることは出来なかったが、パワフルな課題への取り組み方は理解できたように思う。
ま、完登だけでなく色々楽しめたので良いツアーでした。
(とか書きながら狙った課題が登れないのは、実は悔しい・・・)
そして何より、最終日に嬉しい出来事がありました。
Meneo Canario 7b (5.12b)
メネオ カナリオ 通称メネカナ
昨年のツアーから、これ一本の課題に取り組んできたまゆみさんが最終便でレッドポイント!
ツアー前半で楽勝と思われたが、膝の故障やムーブ選択の罠にもがきながら、
いけるいけると言いつつ、12日目(最終日)3便目でもフォール。
・・・
終わったか・・・?
いや、時間はある。
痛いところが無いなら、疲れていても可能性に掛けるべきだ!
そんな皆からの激励に応え、夕闇迫る4便目。
疲れを感じながらヨレヨレと登る姿に、撃を飛ばし見守ると、
気合と共にベストムーブで核心をクリア!
どうしても取れなかった終了点を絶叫と共に必死に掴み取る。
終了点クリップも危ぶまれたが、大絶叫と共にクリップ。
泣けました。
凄いよく頑張ったぁ〜!!!
最後まで諦めなかった!!!
おめでとう!
最高の登りで幕を閉じたこのツアー、やっぱり大満足でした!
スペインツアー2015〜16 ④
そんな風と共に、Y夫妻&HっさんがCova Granにやって来た!
Covaで登った経験数は日本人一であろうY夫妻は、僕にとってCovaの生き字引(笑
世界中の常連クライマーとの再会を喜んでいる姿は微笑ましい。
Hっさんは作シーズンのツアーでは借家で共同生活を送ったが、違う岩場に行く事がほとんどで共有する時間が少なかった。
そんな彼が何気ない会話から始めた、ボディケア。
僕の肘の話から、奥さんの膝の話まで。
たくさんの知識と経験の成せる技に驚いた!
Hっさんは、
どこが悪くて何をすれば良いのかは誰にもわからないので、自分で自分の体を知るしかない。
というような話をしてくれた。
これは日々の積み重ねが大切なんだろうな。
(登りだって本人にしかわからない事が一杯あるよなあ・・・)
年を重ね経験を重ねると、体のどこかが悲鳴をあげる。
一番は自然治癒力だと僕は思っているが、放っておくとクライミング力は著しく低下する。
すると、一番大切なモチベーションが無くなる。
ケアをしつつ、力も維持。
そして良好な時期にPUSHする。
登る事も、ケアする事も自分次第。
痛い部分を放っておくのも改善させるのも自分次第。
やらなアカンと思いつつ放ったらかしてると何もわからないまま。
そんな自分の目の前に、コツコツやってはる人が居る!
トライして手出さないと登られへん。いろいろ工夫しながらトライしたらいつか登れる。
一緒や。
まだまだやるべき事は一杯ある!
つまり、可能性は一杯ある!
今更ながら目からウロコの一日でした。
スペインツアー2015〜16 ③
大晦日、元旦、二日、三日
4日連続岩を登っている。
コンディション(体、天候共)不良によりレスト的な日も入れて。
毎回Santalinya(サンタリーニャ)に行きFutbolinとCova-Gran。
今回は未だにTerradetsに行っていない。
三日は薄曇りで午後から強烈に寒くなり撤収。
昨日は珍しく一日中雨。
軽いジョギング&ウォーキング、ストレッチ、体幹トレーニング。
そして2週間振りの湯舟。
シャワーしかなかった部屋からバスタブ付きの部屋にプチ引っ越し。
嬉しくて朝、夕たっぷりお湯に浸かる事ができた。
冬のお風呂は癒しに欠かせませんなあ・・・
今日からラスト5日間、壊さないようにPush!
スペインツアー2015〜16 ②
去年とは違い天気に恵まれ登り放題だったせいか、クライミング4日目で腰の様子がおかしくなり自嘲気味の登りを余儀なくされる。
ほぼ同時に奥様の膝が壊れた。
3日間のレストを入れて、昨日再開。
二人とも慎重に登ればクライミングをつづけられそうなので一安心。
レストではアンドラ公国までドライブしたりバラゲールの街を散策したが、疲れ方がスッキリしないというか・・・なんだか変な疲れ方をした。
昨日クライミングをして思ったのは、
ああ、いい疲れ方ができた!
一杯体を使って疲れたほうがスッキリしますね!
今日は大事を取ってレストにしましたが、明日大晦日が今年の登り納め。
2015年、自分のクライミングを優先しツアーだらけの一年となりました。
少ないスクール開催でしたがBBFに参加していただいた皆様ありがとうございます。
良いお年を!
スペインツアー2015〜16 ①
この一年で4回目のスペイン、ちょっと狂ったようにスペインに夢中になっている。
初日はバルセロナからVilanova de la Salのアパートメントへの移動を無事に完了。
9月は初日から盗難に遭った事を思うと、ホッと一息。
Cal Riberoという名のこのアパートはとても綺麗で暖かくて超快適!
二日目は待望のclimbing!
まずはFutbolinで3本アップ。
アップを終え駐車場に降りていくと、ドローンを飛ばして遊んでいるカップルが・・・
うちの車の隣には見た事のある白い車・・・
ん、!?
ヘニング!
なんと、彼女?連れ!?
ドローンを飛ばして嬉しそうにしてたのは、ノルウェー人のヘニングだった(笑
あと数日で1,000km離れたアンダルシアの岩場に行くそうな。
Cova Granへ移動すると、いきなり奥村さん!
一家3人で今年もスペインツアーだそうです。
ゆう君は去年より身長伸びてるし、益々登るんだろうなあ。
日曜でクライマーは一杯なのに、前シーズンに出会った人が見当たらない。
何本か登っていると、60歳で8b+(5.14a)を登ったsuper爺ちゃんノバート発見!
相変わらず人なつっこい笑顔で握手してくれた。
会うのは3回目だけどきっと覚えて無いだろう。
移動の疲れがあるので、昨シーズン登れた課題でのんびりClimbing。
最初はゆっくりCova Granに体を慣らしていこう。
それにしても今年のSanta Linyaは暖かい!
去年はガスがひどくて寒すぎたよねって奥村家と談笑したけれど、
今年のスペインは異常に暖かいそうだ。
そして今日3日目。
曇り。
寒そうなので、Balaguerで買い物してからのんびりCova Granへ。
昼を過ぎても曇りだったけれど意外と寒くない岩場には、見覚えのある黒い犬!
シャナ!
って事は、エキ&マリ!
二人とも覚えてくれていて嬉しかった。
それにしても、出会う人みんな、
Manabu&Kaoriはいないのか?
って、不思議がってた。さすが米山家!
年明けに来るよ!
って伝えたら納得している様子だった。
今日は初めてノバートのビレイもしたり、ムーブの話もしたので覚えてくれたかな?
3時頃には雲も消え、とても暖かい。
今日、僕は疲れが出ていたのでMeneo CanarioとBoludoをじっくり登りトレーニングに徹底したが、
Mayuちゃんは、Meneo Canarioの核心をバッチリこなせるようになっていた。
昨シーズン最終日に迫る勢いを2日目でこなし、大満足のスタートとなった。
Spain Rodellar ツアー
スペイン、Rodellar(ロデジャ、ロデヤールと言われるが現地では、ルォデヤルと聞こえた。)ツアー
9月3日に日本を発ち1ヶ月の滞在で10月4日に帰国しました。
標高800m前後のSiera de Guaraの山並みの入口の渓谷に広がるクライマー必見の岩天国。
バルセロナから車で3時間ほどの片田舎、周りには山と川と岩しかない。
40を超えるエリアにスポートのボルトルートが600本以上!
傾斜の無い易しい岩からドッカブリまで。
グレードは6a以下のⅣ級(5.6ぐらい?)から9b(5.15b)まで!!
よりどりみどり。
しかも上記のルートが徒歩30分以内の渓谷内にひしめきあっている。
今まで色んな岩場に赴いたが、こんなにスポートルートのグレードや本数がひしめきあったエリアは初めて!
一発で気に入りました。
ツアー初日にバルセロナでパンク盗難に遭い予定から3日遅れでロデヤル入りしたが、その後の3週間は天気にも恵まれクライミング三昧だった。
Rodellar村にはいくつかの宿泊施設とMasucunキャンプ場があるのだが、我々は1km手前のCamping El Puenteというキャンプ場のロッジに滞在した。(Puenteとは橋の意。キャンプ場のそばに古い石の橋がある。)
ここの女主人Finaはとても親切で、多くの日本人クライマーを迎え入れてきてくれたようである。我々もすっかりFinaにお世話になりました。
朝、夕は冷え込み暖房を必要としたが、日中の日なたは日差しが強く日陰を求めてエリアを移動。
最終的に11エリアで40本のルートを完登できたが、準備不足の今回のツアーでは高グレードを登ることはできなかった。
高グレードは来年以降のツアーの楽しみとしよう。
シーズンは、4月から11月のようだが、夏の岩場として5月から10月までが一般的なようだ。
ベストは9月かも?
スペインツアー終了
スペイン滞在32日、クライミング可能な29日のうち19日登ることができました!
中盤、疲れ果ててしまい7日間で2日しか登れない時もありましたが、
終盤11日間で9日登れたのは、登りたい!っていう気持ちが体を支えてくれました。
最終的には4つの目標の、最後の8a(5.13b)の完登は果たせませんでした。
結果的に今回は、登りたい8aを探すツアーとなったのかもしれません。
もちろんそれだけではないですが、おかげ様で良いルートに出会うことができました。
未だ、まとまなトライはできていませんが、いつの日か必ずそのルートを登りたい!
前篇のツアーでは純粋にトライできる喜びと出し切った清々しさを感じた。
今回の後編は、
登りたいルートへの集中力、達成感、登りきる事の難しさ、不甲斐無さ、喜び
目標の設定、危険の判断、墜落の処理、恐怖心、疲労とのバランス、慢心
色んな事を痛感した。
体に痛い事も味わった。
自分ではわかっていたはずの事も改めて思い知った。
若い時は力尽くで押し切れた事も今はできない事も知った。
色んな事が足りていないと感じ、全てがとても大事に感じた。
今はただ、ひたすら登ろう!
そして、今回目標設定以外に得る事ができたものがあります。
ある意味目標を達成する事以上に大切に思ったのが、
前後編通じて、あらゆるクライマーとの交わりでした。
仲間、地元の人、トップレベルの人、プロの人、初級、中級、上級
レベルを問わずに全てのクライマーの真剣な思いや、純粋に登る姿が、色んな事を教えてくれた。
強い人も、弱い人も、上手い人も、下手な人も。
クライミングは人それぞれ色んなスタイルがある。
どんな登りをするかは人それぞれ。
でも、間違いなく共通しているのは登りたいという一心。
自分を見据え、努力をいとわず、一心不乱に登った人達が完登の喜びを得る。
そして間違いなくそれに満足せず、次の挑戦を始める。
そのルートを登りたいと思う強い心が、困難を可能にする。
あまりにもいいものを沢山まのあたりにした。
自分にとって、良い事も悪い事も、全てが僕の血となり肉となり糧となる。
全てのクライマーに感謝します!
そして支えてくれた全ての人に、ありがとうございました!
僕にとってのクライミング
今回のスペインツアーは、色んな思いが詰まっている。
特に今日のクライミングから感じた事は僕にとって余りにも大きかったので、以下に記すのははツアーレポートというより日記のようなものです。
ツアー後編に際して、僕は四つの目標を立てた。
1.デボラ・オンブレス7c+(5.13a)の完登
2.前半のツアーで触る事のできなかったルートへのトライ
3.ブルーシャスでのクライミング
4.8a(5.13b)の完登
最初の目標は後半のツアーのきっかけともなったデボラを登りたくて日本でのトレーニングに励んだ結果、クライミング4日目に成し遂げた。
そのおかげで二つめの目標も達成している。
デボラ完登で余裕ができた為、前半で聞いていたお勧め課題を何本もトライする事ができたのである。
三つめの目標、ツアー中盤の13日目(クライミング9日目)にブルーシャスでのクライミングを行う事ができてクリアした。
しかし、ブルーシャスで目論んでいた8a(5.13b)へのトライはトップアウトさへままならず、未だに達成されていない。
ここまで書くと後半のツアーが順調にすすんでいるように感じられる方もいるだろう。
しかし、僕にとって順調とは程遠い中盤を過ごしていた。
それは、後編ツアー(2月〜3月)のクライミング初日、オリアナにあるTutti Frutti7c+(5.13a)との出会いが引き金となったのかもしれない。
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話に聞くところによると、Tutti Fruttiは僕の尊敬する女性クライマーがオンサイトを成し遂げている。
僕もオンサイトを狙ったが核心で敢え無くフォール(墜落)。
二便目は惨憺たるものだった。
その後、デボラを完登して晴れ晴れとした気持ちで2回目のオリアナに出向いた。
その日は仲間3人とTutti Fruttiをトライ!同じルートを一緒にトライできるなんてめっちゃ嬉しかった。
2巡目、仲間がTutti Fruttiをレッドポイントした。
僕も2巡目、実質3回目のトライ(その日一便目は探りに上がったので通算4便目)で、まさかの核心を抜ける事ができた。
よし、登れる!
仲間と同じ日に同じルートをダブルレッドポイントをできるなんてめっちゃ幸せだと思っていた。
核心を超えてから凍える手を温めながら高度を稼ぐ。
しかし、最終ヌンチャクにクリップしたあたりで手のパンプが一気に進む。
手のシビレだけでなく全身が麻痺し始めていた。
レストする度に、体が麻痺してゆく。
「落ちるかもしれないけれど突っ込みます!」
って叫んでいた。
痺れた体は動いてくれた。
終了点を掴んでいた。
右手でロープを持ちたかったが、無理だと判断して右手もホールドを掴んだ。
僕は両手を終了点に到達させていた。
ただ、その時なんの力も残っていなかった。
ロープを触る事すらなく瞬時にフォール。
あ”--------------------っっっ!!!
登れた・・・のか?
確かに終了点に到達したが完登(レッドポイント)していない・・・
僕は核心を超えた時、登れると思い喜んでいた。
デボラを登った事で、自分が調子が上がっていると喜んでいた。
そう、僕は調子に乗っていた。
しかしそれは簡単に手から滑り落ちるほどのちっぽけな自信だった。
30mのルートの終了点からロワーダウンしている時に、1本1本の指に心臓があるかのように血の流れを感じた。
長いロワーダウン、最初は悔しさ、口惜しさ、無念さで自分に対してあきれ顔だった。
また登らなければならない・・・
いや、また登る事が出来る・・・
登れていたら当面触らないだろうが、またチャレンジする機会をもらった。
これからのよりハードな登りへの持久力トレーニングになるはず。
ロワーダウンが終わるころ僕は笑顔に変わり地上に降りた。
That’s climbing!
次回、必ず完登する!と信じていた。
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その後の一週間、Tutti Fruttiはさて置き、他の岩場で色んな課題をトライしていったのだが、7a+(5.12a)以上の課題が登れない状態にはまっていった。色んな課題を触り疲れも溜まっているのだろうと思っていたが、極めつけはある日の最終便に現れた。
それは7a+(5.12a)のルートだったのだが、疲れ果て、手も足も痛くて全てのクリップでテンション。ガバを持ってもテンション。何をやってもテンション。
それから数日、僕の手足は熱く、痺れが治らなかった。
完全にオーバーユース、使いすぎ。
それでも、登り続けたい思いは僕をジョギングに駆り出し、体幹トレーニングに没頭させ、12月に59kgあった体重は54.9kgまで落とす事ができた。
力の弱い僕は今回のツアーで極限まで体重を落とそうとしていた。スノーボードに没頭していた8年前の最低体重は53kg、これが目標だった。
登りの日は、岩場に煙草も持って行かなかった。
ヨネちゃんの作ってくれる晩御飯も、12月とは打って変わって高タンパク、低カロリーに徹していた。それでも美味しいのだからヨネ飯恐るべし。
そんなヨネ飯すら食べるのを控えた。
普段必要と感じていないBCAAも登った直後は投入しまくり、足りると思っていたBCAAをツアー半ばにして1瓶空けてしまった。
(幸い、3月から参加した仲間に依頼して補充できた。)
僕はエンジョイクライマーである。
ストイックなクライミングをしていない。登りたい時に登り、疲れたら休む。
もちろん登りたいルートに出会うと夢中になる。頻繁に通いこむ事も多々ある。
それでも自分はストイックなクライミングをした思いが無い。
しかし、登りたいという思いはあらゆる手段を講じたくなるのだと初めて感じた。
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2日間レストを取り、腫れ上がった手は治まらなかったが8日振りにTutti Fruttiを探りに上がった。
体は軽い。動きも良い。テンションを入れながらのムーブの確認でキレも感じ、間違いなく登れると思った。
トライ通算4便目(実質6便目)、つなげて登ると核心入口でフォール。
手足の痛みは止まない。
その日はたった1トライでクライミングを止め、また2日間レスト。
7日間で2日しか登らず。
それでも尚、手足の痛みは癒えない。
僕には休養が必要だ。
そしてレスト明け、コヴァグランで目標のハード課題へのトライ。
2便出し、ボコボコに敗退。
他の課題も敗退、敗退。
手足の痛みが集中力を低下させていた。
翌日も休むつもりだった。
残り日数を考えると、ハード課題や目標の8aはほど遠いと感じていた。
ある意味落ち込んで、スネていた。
レストのつもりで深夜ヨネちゃんの過去ブログの読み返し、楽しくて眠れず、朝食後爆睡していた。
しかし、突然タルタレウの岩場に行くで!って起こされた!
運転手して!って。
いやいや、俺はレストが必要やねん!運転どころか20時間ぐらい寝る!
ん?タルタレウ?
行った事ない岩場。
行く行く!
・・・・・・
ん、登る登る!!!
もう食べたいだけ食べて、岩場でも吸いたいだけ煙草も吸った。
易しい課題を6本オンサイトした。
手足は痛かった。でも豆も削り痛みは減りだしたのを感じた。
とても、とても楽しかった!
——————————————————————
翌日、3日連続となってしまうがオリアナに赴いた。
休みが必要なはずなのに。
でも、Tutti Fruttiを2便出した。
全然登れなかった。
その翌日、レストを利用して一人で3時間半ハイキングをしながら考えた。
僕は、Tutti Fruttiに対して絶対登りたいって思っていなかったのかもしれない。
安易に登っていた。
一度全てのムーブを通して登った時に、モチベーションを失っていたのかもしれない。
間違いなく、もっと上のグレードを登りたがっていた。
現実はもっと真剣にトライしないとTuttiは登れない。
上のグレードより、やるべき課題は山ほどある。
ああ、ああ、Tutti Fruttiを絶対に登りたい!
山の上の教会で、クライミングってやつは・・・やめられへんなあ!
ってつぶやいてた。
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そして、今日、朝3時から目が覚めた。
結局寝床でパソコンいじって6時には起きだした。
完全な寝不足。
なのに、Tutti Fruttiを登る自信に満ち溢れていた。
天気は快晴!
日差しがきつく、みんなは暑い暑いと言っていた。
でも、僕にはBest condition!大好きなコンディションだ!
全てが整っていた。
ハイキングレストがとても良く効いたのかウォーミングアップがとても軽かった。
手足の痛みは無かった。
毎回巻いていた中指のテーピングも忘れるほどに、何も痛みを感じなかった。
昼の1時前、強烈な日差しを浴びながら僕はTutti Fruttiの核心を超えた。
帰ってきたな。
気持ちいいなあ。
最後の一手、タッチして落ちた。
15日前、4便目で到達した時より力はあったのに・・・
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心・技・体
全てが揃った時に、限界を超えることができる。
僕は体が弱い。
でも、心はもっと弱い。
最後の一手、心が足りていなかった。
自分のふがいなさに、登れない事で初めて涙した。
3秒だけね。
次の瞬間、笑えた。
ぜっ〜た〜い、登る!!!!!!
夕方、課題は日陰になっていた。
僕は15日前、寒さで手が凍えたのを思い出し不本意ながら長袖を着た。
あれだけ重さを気にしていた僕が・・・
3時間半のインターバルは長すぎか?短すぎか?
仲間からアドバイスも受けた。
声援も嬉しかった。
日陰なのに登っていると長袖は暑かった。でも集中力が高まれば暑さはどうでもよくなった。
最後、トラバースを終え最終セクションでパンプは最大になった。
叫びながら、叫びながら、心を落ち着かせていた。
心・技・体
僕にとってクライミングに必要なのは、
絶対に登りたい!っていう熱い熱い気持ちだ!
その情熱が全てを導いてゆく。
(弱い体も、つたない技術すらも・・・)
そして弱い心をぶち破り、Tutti Fruttiを登り切った。
みんなありがとう。
さっ、今からまた新しい課題にトライや!
昨日の深夜から書き始め、寝て、今朝クライミング出発前に書ききったので今日もエンジョイクライミング!
Spain Climbing Tour Report 8 2015/2/11〜
後半戦突入!
以前の記事にも書きましたが、まさかこんなに早くスペインに戻れるなんて・・・
前半戦のある時、こんなに良い岩場、良い課題が、たっぷりあるなんて極楽やなあって思ってた。
また帰ってきたいなあ、とか、もっと登りたいなあ、とか。
ヨネちゃん&かおりちゃんは3月まで居るんやなあ・・・
どんな話をしていたか、覚えていないけれど、
「2月に戻っておいで!」
こんな会話が増えていた。
まゆちゃんも、本気でpushしてくれた。
でも、帰国後、仕事や家のリフォーム実家の工事などなど目白押しの予定だったので、スペインに居る時は戻ってくるなんて有り得ないって断言していた。
1月、日本でフェイスブックに噛り付いて、みんなの登りに触発された僕は、
ヨネちゃんのとある記事に、
「ホンマに2月に戻りたくなってきたあ〜!!!」
って書き込んだ。
すると、まゆちゃんが本気で、
「行っておいで!」
って背中を押してくれた!
ドタバタしながらも、
デボラオンブレス用のトレーニング開始。
ストレッチ、体幹、引きつけ、足上げ腹筋・・・etc
行けるだけボルダー・リードを問わず岩にゆき、近所の公園の鉄棒、雲梯でデボラトレ。
&12月、旨すぎたヨネ飯で2kg太った苦い経験を踏まえ、シェイプアップの為のジョギング+ウォーキング
最後の一週間は、クライミングをほとんどしないまま、デボラトレばかりしていた。
そして、2月11日、日本でやるべき事を全てやり再びスペインへ向かった。
2月17日、Devora Hombres7c+(5.13a)を登りきった!
Spain Climbing Tour Report 7 Summary of Tour the first half
前半のまとめ
2014年12月末は、ジェイダ(レリダ)地方は霧警報が出るほどガスガスだった。
カマラッサの町も朝から晩までドンヨリ霧の下。
オリアナは寒くて、行っても行っても登れない日が多かったようです。
コヴァグランも前半戦はガスに翻弄された。
レスト明けに、寒すぎてブルーシャスに行ってみたり、アベコンに行ってみたり、Barで太陽を待ってみたり・・・
登る気満々の気持ちはどこにぶつければ良いか苛立ち、珍しく登れない事に地団太を踏み、叫んでみたりもした。
そして、12月28日を境に待望の晴れの日がやってきた!
この後、一週間カマラッサ・サンタリーニャは太陽に恵まれた。
元旦、初日の出をカマラッサで拝み、1月5日まで僕はデボラオンブレスに、まゆちゃんはメネオカナリオに取り組みまくった!
2014年、肩の故障の為8ヶ月クライミングを控えた僕にとって、これだけ1本のルートに集中できるなんて夢にも思わなかった。
久々の連続プッシュのせいか2週間を超えたあたりで疲れまくっていたけれど、ラスト2日となる1月4日、
できなかったムーブが繋がり最高到達点に!
まゆちゃんも同時に残り数手でゴールまでこぎつけた!
登れる!
二人とも最終日に望みをかけた。
結果、前日の疲れは想像以上で二人とも最高到達点すら届かなかった。
それでも、最後の最後まで力の限りトライを繰り返した。
もう、なんも残って無かった。
力も、気力も。
でも、登れなかったのに清々しかった。
家に帰って、ゆかさんに、登れなかったって報告したら、
「二人ともいい顔してるよ!」
って言ってもらえた。
確かにニコニコしていた気がする。
登れなかったのに、この充足感はなんとも表現しがたい。
精一杯やったけれど、登れなかった事は悔しい。
でも、これ以上どうあがいても登れない。
出し切ったんや。
クライミングの素晴らしさは、完登だけにあるわけではない。
そんな思いを再確認した。
そんな気持ちで1月6日帰国の途についた。
Spain Climbing Tour Report 6 Cova Gran
Cova Gran(コヴァグラン)について
この岩場は、野球場のドームを半分にカットしたような形状をしている。
その為、温室効果を得て寒い冬の朝ツララができたとしても、昼の日差しがあればドーム内は気温が上昇して裸族で登れる。ある意味ドーム内は観客席であり、見上げれば180度のクライミングショーが繰り広げられている。
そして最も魅力的な点は、岩場の中央に集いやすくクライマー同士がとてもコミュニケーションをとりやすい。スペイン人の人なつっこい人柄も相まっているのだろうが、こんなアットホームな岩場は僕の経験では初めてだ!
ルートはドーム内の壁や天井を這い上がるので、おのずと高難度のルートがひしめきあう。ただし、強傾斜であるがゆえにホールドは他の岩場の同グレードに比べてガバガバのものが多いので、より、スポーツらしくジムナスティックな課題が数多くある。
多分、あらゆる要素が詰まっているコヴァグランに僕は魅了されたのだろう。
グレードは6b+、7aが数少ない5.11のルートが3本。
(ただし、端っこの短いルートなので人気は無い。)
ほとんどのクライマーは7b(5.12b)以上の課題でウォーミングアップを行っている。
上のグレードは9b(5.15b)の2本。(と言っても登ったのはクリス・シャーマのみらしい)
先日、安間君が9a+(5.15a)をレッドポイントする機会に巡り合えた。(彼は、既にもっともっと上の世界に突入しているんだろうと感じる登りだった。)
スペインの中級クライマーから、世界中のトップクライマーが集う中、自分たちはほんの子供のように霞んでしまうのだが、それでもみんな分け隔てなく応援してくれて、仲良くしてくれる。こんな素敵な体験はここ以外ではなかなか考えられない。(みんなとコミュニケーションを取ってくれるのはヨネちゃんならではなのでありますが)
そして、この岩場で前半戦は10日間登り、僕はDevola Hombres7c+5.13(デボラ・オンブレス)にはまってゆくのでした。
Spain Climbing Tour Report 5 目標課題
ツアー前半(12〜1月)の僕のイメージは、肩のリハビリを兼ねて、コヴァグラン、オリアナ、ブルーシャスの3岩場でエンジョイクライミングをする感じだった。
グレードは上げずにのんびり沢山のルートを登ろう!
確かに、最初の数日間は順調にエンジョイクライミングだったが・・・、最初のレスト明けあたりから雲行きが怪しくなってきた。(天気もほんとにスッキリしなかった。)
とにかく、カマラッサ、バラゲールの町も到着から一週間朝から晩までガスの下。
しまいにはコヴァグランもガスの下で、気温は6〜8℃アプローチには霜が降り水溜りは氷っている。
オリアナは雲の中、ブルーシャスもどんより雲の下・・・
めっちゃ寒いやん!
エンクラどこいったんやあ〜!
どこが暖かいね〜ん!
ここは霧の都ロンドンか〜!!
スペインに連れてって〜!!!
とか、なんとか好き勝手言いながら・・・
青空を待つも、お天道様はなかなか顔を見せてくれない。
そんな中、モチベーションの高いかおりちゃんに刺激され、寒いコヴァグランでMeneo Canario7b(5.12b)をレッドポイントする事ができた。
こうなると、寒かろうが登れるコヴァグランで修業モード突入!
完全にエンクラモードは吹き飛んだ。
そして、Air line7b+(5.12c)を経てDevora Hombres7c+(5.13a)に魅了されていった。
最初に触った時は、ガバガバですぐ登れるやん!
って感じたのに、出だしのデッドポイント(僕にとってはランジ)が何度やっても止まらない。
楽勝から、躍起になってゆく・・・
他にも米山家から勧められていた12台もあったのだが、Devoraに集中!
時を同じくして、まゆちゃんはMeneo Canarioに集中していくのであった!