リボルト

2024-08-16

この2年あまり、色んな理由から自身のクライミングで高難度の課題を追い求める時間が減った。
そんなタイミングでリボルト作業に関わる機会を得た。

そもそもリボルトとは、
フリークライミング(ロッククライミング・スポーツクライミング)において、ロープを引っ掛ける為の 岩に打ち付けている ボルト(金具)が、経年劣化して強度不足や様々な理由で破損の恐れがあるものを、より強固なものに打ち換える事をいう。

2021年晩秋
長年通い詰めた愛知県鳳来で、奥の院、招き猫 等のエリア ( 私は登った事がなかった ) にてリボルト調査をしたが、段取り等が思うように進んでいないというクライマーに出会った。
話を聞いた後に当該エリアを初めて登ってみたところ、ボルトは錆びている物が多く、とても墜落を支える保証の無さそうなボルト達が気になった。
知り合いにリボルト職人のエキスパート (後にリボルトの師匠となるN氏) がいるので連絡を取り相談に乗ってもらい色んな話が進みだした。

話は遡るが、
2005年頃岡山県備中の岩場で井上Dスケ氏による二日間のリボルト作業に参加し、手ほどきを受けリボルトを行った。
しかし、当時クライミングジムでの仕事も自分自身の登りも忙しく、大変な労力と時間を要するリボルト作業を継続する事は無かった。
安全にロープクライミングを行う為にはとても重要な作業で、開拓者が自費で設置したボルトを使わせてもらって登っている身にも関わらず。
大事な作業だからこそ、体力、技術を身に付けなければ未熟な自分が手を出せないとも思った。

2022年春
21年晩秋の話から色んな事があり、自分自身がJFA主催のリボルト講習会に参加する事となりリボルト職人の認定を受けた。
残念ながら身体への負担が大きく、特に腰と肩に故障を抱えていた自分には厳しい作業であると認識した。
若い時は時間、老いて時間ができた今は身体、と、自分には向いていないと思い
高額なギア類の購入にも踏み切れず、知識を蓄え作業のお手伝いを志した。

同月内の岡山備中ニューエリアでのリボルトにお手伝いで参加

2022年夏
7カ月を経て、懸案のエリアでのリボルト作業が行われ、岩壁下部でのお手伝い

2023年夏
兵庫県蝙蝠谷で師匠のリボルト作業に帯同、僅かながら初めて職人として作業

この段階で下部でのお手伝いから、体の復調、作業への意識が高まり、ギア等を買い集めだした。

2023年秋
富山県雑穀谷
リボルト作業
身体は異常無かったが、技術は未熟

2024年春
香川県小豆島吉田の岩場
半年ぶりにリボルト作業
施工は順調、しかし腰痛悪化

2024年6月末
予定していたリボルトの準備中に腰痛が悪化し断念

7月痛みが治まったので秋のリボルトに向け、腰並びに肩、膝等のメンテナンス、セルフケアを色々と試す

師匠は自分よりも20年近く年嵩のうえ、この作業を20年近く行い、現在は講師としてもエキスパート職人としても全国を飛び回っておられる。
地道な活動を長年続けられていることに尊敬の念が堪えない。

誰かが行わなければなららいが、向き不向きはある。
皆が皆できる作業ではない。

自分に向いているのか今の段階で答えは出せない。
時間をかけながら、少しずつ、少しずつ知識、経験を増やし施工術は向上している。

登りたい課題に出会うと自身の登りを優先し作業そっちのけになる。
身体が壊れれば作業どころではない。

やりたい時に、できる時に、コツコツ経験を増やしていく

さあ、今後どこまでリボルト作業を行えるのか!?

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