”That’s climbing show”5.12c 

2015-05-25

一昨日、鳳来ハイカラ岩にある”クラショー”こと、”That’sクライミングショー”5.12cをRPしました。

聞くところによると”That’sクライミングショー”は、まだハイカラ岩にルートが無かった頃、関西オールドクライマーならご存知のMさん、(いや、Hちゃんのほうが一般的?)が、
「ここ、登れるんちゃうか!?はっ!」
(はっ!て言ったかどうかは眉唾だけれど)
ってラインを見出し、その後ハイグレードの宝庫になるハイカラ岩のきっかけを作ったそうな。
当時のレベルではあの傾斜は未知の壁だったであろうに、Mさんの先見の明には恐れ入るばかり。

その”クラショー”にゴールデンウイークに触りだし、核心で何度も何度も落ち続けた。
次こそは!次こそは?次こそは???
あれれれれ?

これはマズイと、先週クライミングジムで核心部分のパート練習を徹底的にこなした。
その際、久々にボルダリングをしてみたが、とてもとてもボルダー力が落ちていた。
いや、無かった(笑
瞬発力、いやいやクライミング力が落ちている。
傾斜のガバガバ持久力、体幹は強くなっているのだが・・・

土曜日。この日は、気力、体力、十分。

一便目マスターレッドポイントを狙ったが、さすがに残置ビナの多さと処理に手間どり、核心手前でヌン掛け便に変更。
なんだか昼になると早朝出発のせいか体が重だるい。
やばいやばいとお昼寝熟睡。

今日こそは登る!
自分に言い聞かせて、二便目!
3ピン目上の強度のあるムーブでキレを感じた。
みんながレストするニーバーは弱い僕には消耗に繋がるので、すっ飛ばして一気に核心へ。
手応え有り!

不安を感じていたリップ寄せ&ヒールフックも安定して快適なレッドポイント達成。
ホッとした。

多くの人は、あんた当然でしょ?今更何やってるのって空気感でしたが、実は僕には非常に嬉しい限りのレッドポイントでした。
限界グレードではないにしろ、できなかった課題ができる瞬間はやはり非常に嬉しい。

その他にも嬉しい理由がある。

クライミングを始めた頃、グレードで判断するのではなくルートそのものに目標を持つべきだと教わった。
見た目がカッコイイ、名前が素敵、なんでも良いから目標になるルートに出会えるとモチベーションが湧き上達が早いのだと。
岩を見ろと言われていたのかもしれない。

しかし、ビギナーの当時の僕にはできるルートなんて数が限られていたので、トポとにらめっこしていつも岩場の簡単な課題から登り、ただただガムシャラに登ってなんとか次の課題に進む。
頭の中は目の前の課題で精一杯だった。
登った後で好き嫌いを感じても、岩を見てどうこうなんていっこうにわからなかった。

そんな中、5.11が精一杯の15年位前、初めてハイカラを見学し、

”That’sクライミングショー”を見たときに、

かっこいい!!
いつか登りたい!って、初めて思った。

まったくもって途方もない先のグレードなので具体的なムーブでは想像できないにしろ、高嶺の花に恋をした。

その後、海外でのクライミングでグレードを上げだして気が付けば”クラショー”のレベルに到達していた。
生意気にもオンサイトしたいなんて思って、ハイカラに行くたび人の登りを見ないように気を付けていた。

なぜ、そんなに温存したかというと、僕はとても怖がりなのでオンサイトがとても苦手なのである。
未知のホールドに手を出すとき、力が入りまくって握りこみ過ぎるのだろう。
とにかくビビリ過ぎなのである。
そんな僕も、”卒業”5.12bを10年ほど温存して一撃できた貴重な体験があるので、ついつい”クラショー”も温存しすぎていた。
(人によって、いつ課題をトライするかのタイミングで課題から感じるものはそれぞれ。早いか遅いかも人それぞれ。)

なぜだか、流れなのか、この春”クラショー”をトライする気になった。

オンサイトなんてとてもおこがましいほど、はじき返された。
想像以上に僕には苦手な核心ムーブだった。

結局、思っていた以上に便数を出しながらRPをした。

何度も下部のパートを登っていると、ハイカラ岩の傾斜になれてきてドンドン気持ち良くなってゆく。
いつもリップ手前で落ちていたので、なんだか傾斜に慣れる練習をさせてもらえた。

憧れた高嶺の花をじっくり堪能して、きっちりと仕上げた。
きっと、5.12cを目指していた頃にRPすれば感動も大きかっただろう。
けれど、ひよこクライマーだった僕が、大いなる気持ちにさせてくれた課題を登れた事はとってもとっても嬉しい限りなのである。


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